イベント参加

同人誌を手軽に!コピー本の作り方!【同人誌】

今回は、コピー本(コピ本)の作り方について解説しよう。初めての人にとって、同人誌を作ることは、なかなかハードルが高いと感じてしまうもの。なぜなら一から原稿を作り、印刷所に入稿&製本することは、手順も確認することも多いからだ。そこでオススメなのがコピー本だ。ここでは、その魅力や作り方、メリット・デメリットについて詳しく見ていこう。

コピー本とは?

コピー本は、同人誌の形態のひとつ。一般的な同人誌がコート紙や上質紙など、同人誌に向いた用紙を使うのに対し、コピー本はコピー用紙を主に使用するのが大きな違い。さらに表紙も同じくコピー用紙で作られることが多く、つまりペラい。

作る方法は、コンビニのコピー機や家庭用プリンターを使うのが一般的。身近な印刷環境を利用するため、データさえあればすぐに作ることができ、1部から発行できる。そのため、予算を抑え手軽に作りたい初心者から、ベテランにも好まれている。

コピー本の魅力

コピー本制作にはたくさんの魅力がある。以下、その魅力を追ってみていこう。

1. 安い

コピー本の最大の魅力の一つは、その安さ。印刷所に入稿が必要なオフセット印刷やオンデマンド印刷に比べて、コピー本はコンビニのコピー機や家庭用プリンターを使って印刷する。そのため、制作費用を大幅に抑えることができる。予算が限られている人、試験的に作品を本にしたい人にとって、コピー本は有効な選択肢となる。

2. 手作り感

コピー本は、印刷から製本まで手作業で行うことが多いため、一冊一冊に手作り感が漂う。この手作業による製本は、機械的に大量生産される本にはない、温かみのある印象を与えるだろう。

3. 少部数から発行可能

コピー本は1部から作れるため、少部数の発行に適している。需要に合わせて柔軟に部数を調整できるため、大量に印刷してしまって在庫を抱えるリスクが皆無。安いので、不要であれば最悪無配にすればよい。逆に、イベント中に部数が足りなくなりそうであれば、途中コンビニへ走って追加で発行することも可能。

4. 即時性と柔軟性

コピー本の制作は、少部数であれば比較的短時間で行える。イベント直前に作成したり、最新のアイデアや流行を反映させたりすることも。この即時性と柔軟性は、同人作家にとって大きなメリット。原稿に急な変更や追加があっても対応しやすいため、臨機応変に同人活動を楽しむことができる。

コピー本のデメリット

もちろん、コピー本にもいくつかのデメリットが存在する。以下に一例を挙げる。

1. 低品質

用紙がコピー用紙の場合、品質が印刷所のものと比べイマイチ。また原稿の再現性も完璧ではなく、細い線は印刷時に消える。本自体も手作り感が残るため、ちゃんと印刷所で製本されたものと比べ、全体的な見栄えで劣る。プロフェッショナルな仕上がりを求める場合には不向きと言える。

2. 耐久性なし

コピー本は耐久性が低い。ページが破れやすく、長期間の保存や頻繁な閲覧には適さない。

3. 労力と時間がかかる

手作業での印刷や製本は、時間と労力を要する。一冊一冊を手作業で仕上げるため、大量制作する場合は大変。

4. 基本モノクロ

コンビニコピー機や家庭用プリンターは安価で便利ではあるものの、カラーページにしたい場合は話が変わってくる。上記の印刷機では、印刷所のそれと比べて色を自分のイメージ通り、綺麗に表現するのは難しい。また一般的なコンビニコピーの場合は1枚モノクロ10円に対し、カラーは50円。コストも5倍かかってしまう。そのため、コピー本はモノクロで製本する場合がほとんど。しかしモノクロだと視覚的魅力に欠け、手に取ってもらえる可能性が下がる。

5. ページ数に制限

コピー本は基本中綴じ。この綴じ方は、ページ数が多いと本の形が崩れやすくなるため、あまり多くのページ数では作れない。

6. 単価が一定

例えば8ページの本をコンビニコピー機で製本する場合、全ページモノクロと仮定すると、単価は10円✕4枚の40円。4枚なのは、A4用紙1枚を折って2ページ分とするため。安いことは安いのだが、これを10部印刷すると10倍の400円。さらに20部、30部と印刷すれば800円、1200円と費用は上昇する。しかも印刷所に入稿するように、一度に多く発行することで単価を抑えることができない。そのため、頒布・無料頒布する場合は、あまり痛手にならない量を刷るとよいだろう。

以上が、コピー本のメリットとデメリットだ。コピー本を作る際は、自分の目的や予算に合った方法を選ぶことが大切。コピー本には独自の魅力があるが、良い点と悪い点の双方を理解しておくことで、より満足のいく作品作りができるだろう。次は、コピー本の作り方を見ていこう。

コピー本の作り方

コピー本の作り方はとても簡単。手順も短いので気軽に作れる。

準備するもの

まずは以下のものを用意しよう。

  1. 原稿データ
  2. 印刷機器
    • コンビニのコピー機 or 家庭用プリンター
    • USBメモリー(コピー機に印刷データを読み込めるもの)
  3. 製本道具
    • ホチキス
    • ホチキスの芯

作成手順

  1. 原稿作成
    • 手書きの場合:イラストや文章を白紙に描く。スキャンしてデジタルデータ化する。
    • デジタルの場合:用紙サイズは目的の本のサイズに合わせて設定しよう。
  2. レイアウトとページ配置
    • 全ページのレイアウトを確認し、必要に応じて修正。
    • ページ数を確認し、表紙と裏表紙なども含めた構成にする。
    • プリンター設定を考慮し、2ページを1枚に印刷するようにページ配置を行う(両面印刷を使用する場合)。
  3. 印刷
    • コンビニまたは家庭用コピー機にデータを取り込み、全ページを印刷する。
  4. 製本
    • 印刷した紙を半分に折り、本の形に整える。
    • 折りたたんだページを重ね、ホチキスで留める。
  5. 仕上げ
    • 表紙と裏表紙を整え、余分な部分があればをカットして仕上げる。
    • 完成!

まとめ

コピー本は、手軽に自分の作品を広めるための手段の一つであり、そのメリットから多くの同人作家に愛されている。低コストなのはデメリットだが、自宅や外で簡単に作れるのは、コピー本ならではの魅力。気軽に同人誌を作ってみたいという人にオススメだ。一度コピー本制作にチャレンジしてみてはどうだろうか?

-イベント参加